生徒が先生を越える時
1月17日に、講師陣で、2022年の共通テストの英語を解いてみました。問題の傾向は把握していたものの、いやー、リーディングは、時間がギリギリでした。難解な問題ではありませんが、兎にも角にも量が多い。TOEIC並の分量で、一にも二にも速読力が求められます。
受験生のひとりに、共通テストどうだった?と尋ねると、なんとその生徒は「10分余りました!」と回答。また実際のスコアもたいへん優秀でした。リスニングに至っては、1問間違い!夏休みに音のルールの説明、ディクテーション、シャドーイングなどの練習を短期集中で実施し、あとは日々の自宅学習をアドバイスしただけでした。地道に毎日毎日、スマホの音源を聞いていたそうです。共通テストの過去問や練習問題も夏休みごろから毎週解いていました。日々のトレーニングと場数の多さがまさに本番で功を奏したというわけです。
先生より先に生徒が問題を解き終わる!まさに感動でした。素直にトレーニングメニューをこなしてきたその謙虚な姿勢が実を結んだのだと切に思います。
何となく脳裏に小出監督とQちゃん(2000年シドニー五輪金メダリスト、高橋尚子選手)の関係を思い浮かべていました。監督はどうすれば早く走れるかを熟知していますが、一日数十キロを実際走りこなしたりはしません。
もちろん、まだ現役選手として頑張りたいですが(笑)、監督と選手の様に、生徒と良い信頼関係を築き、講師である自分より速く、遠く走れる若い選手をこれからも輩出していきたいと思った次第です。
文:野田圭子